要望の内容

子どもを安心して産み育てられるエネルギー政策推進に関わる要望書
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平成23年6月10日

広島県知事 湯崎英彦様

poco a poco ~あったか未来をつくる会~ from hiroshima

 

子どもを安心して産み育てられるエネルギー政策推進に関わる要望書

  

 上記につきまして検討の上、早急に行動に移していただきたく、下記の通りお願い申し上げます。

 

記  

1.(要望の趣旨)

 被爆地・広島の首長として、

① 広島県民が消費するエネルギーを、被曝を伴う原子力によってではなく、別の方法で発電したものによってまかなう方針を明確に打ち出してください。

② エネルギー政策における原子力発電推進の姿勢を転換するよう、国に対して強く継続的に働きかけてください。

  

2.(要望の理由)

 3月11日に発生した東日本大震災等による被災者救援のために、広島県として住生活支援と義援金・救援物資受付にいち早く行動してくださり、その後も様々な面で支援を続けてくださっていることに、県民の一人として心から感謝しています。

 東日本大震災と大津波による甚大な被害のみならず、その影響を受け発生した福島第一原子力発電所事故は、発生から約3か月経った現在も危機的な局面に直面し続けています。大震災からやっとの思いで生き延びた人々が放射能の恐怖に追いつめられているのをテレビ・新聞・インターネットニュースなどで見るにつけ、原子爆弾による被爆地・広島に住む私たちにはとても他人事とは思えず、特に、現在も被曝の恐怖とたたかいながら子どものいのちを守っている被災地のお母さん・妊婦さんの心情を思うと、私たちも母親の一人として胸が締め付けられます。

 また、福島第一原子力発電所の事故現場で被害を最小限に食い止めるために決死の作業をされてきた東京電力、下請会社、消防、自衛隊、警察他の方々とそのご家族の胸の内を思うと、感謝と同時に申し訳ない思いでいっぱいです。

 一方で、原子力発電所は都会で消費する電力をつくるために地方に負担を強いるものであり、また電力会社の一施設でありながら、事故が起こった際には電力会社だけで事故処理できないばかりか、漏えいする放射性物質や放射線によって近隣の自治体に住む人々にとてつもない不安と故郷を捨てる苦しみを与えることに強く矛盾を感じます。何よりも放射線の影響を一番に受けるのが次世代を担う小さな子どもや胎児であり、未来につながる子どものいのちを守る母親としては到底受け入れられません。

 3月19日の報道によると、福島第一原発からおよそ100キロ離れた茨城県日立市などで採取したホウレンソウから基準の7倍を超える放射性ヨウ素が検出され、また福島第一原発から200キロほど離れた栃木・埼玉などの一都五県では水道水から規制値以下の放射性ヨウ素が検出されました。これを受けて政府は「健康に影響はない」としましたが、体内に取り込んだ放射性物質は蓄積・濃縮され、内部被曝します。大人と同じ量の放射性物質を体内に取り込んだとしても、細胞分裂のスピードの速い子どもや胎児は大人の10~100倍も放射線の被害を受けるそうです。たとえ規制値以下でも、空気や水や食べ物から放射性物質を取り込むことに違いなく、内側から長期にわたってじわじわと子どもたちの健康を蝕んでいくことは明らかです。子どもたちは安心して次世代の子どもを産み育てられるでしょうか?

 私たちの足元に目を転じると、広島県の周辺にある原子力発電所についても同様の危機感と不安を感じずにはいられません。中国電力が山口県熊毛郡上関町に建設を予定している上関原発については、以前から関心を持ち不安を感じてきましたが、今回の福島第一原発の事故により、その不安が考え過ぎではなかったことを思い知りました。現在稼働している中国電力の島根原発、四国電力の伊方原発、中国電力が建設予定の上関原発からそれぞれ半径200キロの円を描くと、広島県はすっぽり覆われてしまいます。100キロの円を描いても、一部が圏内に入ります。

 私たちの暮らしや次世代のいのちを脅かす危険性の明らかな原子力発電を推進する社会では、安心して子どもを産み育てることができません。過剰に豊かな暮らしよりも次世代のいのちの安全を第一に考え、節電を呼び掛けてでも自然エネルギーに切り替える必要があります。そのために専門家を交え、エネルギーの供給方法を切り替えることを具体的に検討してください。県が打ち出している「ひろしま未来チャレンジビジョン」に明記されている「地域特性を生かした再生可能エネルギーの利用の促進」に、これらの回答となり得る可能性を感じ、希望を感じています。

 どうか、よろしくお願いいたします。

 

3. (要望の詳細)

広島県民が消費するエネルギーを、原子力によってではなく、子どもの命に優しい発電方法でまかなえるようにしてください。  

① ひろしま未来チャレンジビジョンで示されている地域特性を生かした再生可能エネルギーの利用促進の確実な実現に向け、専門家を交じえて具体的に検討し、「利用」にとどまらず県内でエネルギーを自給できる仕組みを経済界・産業界とともに早急に構築・実行してください。子どもを安心して産み育てられる未来づくりと、県内経済・産業の振興に同時に寄与できるものと考えます。

② ひろしま未来チャレンジビジョンに、「県内企業が有する環境関連技術を生かして、地球温暖化防止に貢献」すると明記されていますが、原子力発電はこれに含まれないという認識を明確に発信してください。原子力発電は二酸化炭素排出を抑制すると声高に言われていますが、発電時に二酸化炭素を出さないだけで、燃料を加工したり海外から運んできたり、使用済み核燃料を処理・管理する数百年に及ぶ過程で二酸化炭素を排出することは広く知られています。  

原発を推進するエネルギー政策を転換するように、国に対して強く継続的に働きかけてください。

③ 被爆地・広島から、国に対して、次世代の命を脅かす原子力発電をやめ、国内の豊かな自然環境を生かした再生可能エネルギーを推進するよう強く継続的に働きかけてください。

以上

 

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湯崎知事宛てに提出した質問を掲載しました。「署名活動 報告」→「提出した質問」に進んでごらんください。

2011.06.16

 

電子署名とともに県内外から寄せられた県知事宛ての熱烈なメッセージを「湯崎知事へのメッセージ」のページに掲載しました。

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6月10日に提出した、広島県知事宛ての要望書全文を「署名活動 報告」のページに掲載しました。

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広島県知事に宛てた「子どもを安心して産み育てられるエネルギー政策推進に関わる要望書」と、県内外の方の賛同署名を県庁にて提出しました。署名に協力してくださったみなさま、応援してくださったみなさま、ありがとうございました!

2011.06.10